退職金の受取方法について~一時金か?年金受取か?

先日、あるお客様から退職金の受取方法についてのご相談を受けました。一時金で受け取った方がいいのか、あるいは年金で受け取った方がいいのか?

長年、勤めてきた会社の退職が近くなると、退職後はどうしようかなど、いろいろと時間をかけて考えている方は多いですよね。一方、退職金の受け取り方について、じっくり考えている方は意外に少ないように見受けられます。

僕自身もそうでした。でも、まとまった額の退職金は老後のための大切な蓄えですから、その使いみちを考えて、退職金の受け取り方を検討するのはセカンドライフに向けて、とても大切なことです。では、どのように検討していくか。検討のポイントは以下の3点と考えます。

①足元の資金状況はどうか ~ 手元の現金・預貯金は当面の生活上、十分か?不安はないか?目先、まとまった金額の支出予定等はないか?

②年金収入の見込み ~ 年金生活時の年金等収入は十分か?不安はないか?

③退職金に関する税金 ~ 税金はどうなる?一時金受取の場合は退職所得として課税される。勤続年数に応じた退職所得控除(注)がある。一方、年金受取の場合は公的年金等と合算し、公的年金等控除後に課税される。

 (注)退職所得控除額 (勤続年数20年以下)40万円×勤続年数 (勤続年数20年超)800万円+70万円×(勤続年数ー20年)

    退職金にかかる税金 =(退職金 ー 退職所得控除額)× 1/2 × 税率

退職金を受け取る前に、皆様も是非、上記3点について考えて、退職金の受け取り方をご検討くださいね。そして、大切な退職金を皆様のセカンドライフにより有効活用してくださいね。なお、上記のご検討にあたっては皆様自身の今後のライフプランを踏まえた将来のキャッシュフロー表(年間収支、金融資産残高推移など)を作成し、それを見ながら(可視化)、ご検討することをお勧めします。

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